道路(公道)に放置された車はどうすればいい?警察への通報手順と注意点
「目の前の道路にずっと車が放置されていて邪魔だ」「防犯上、不安を感じる」
そんな時、まず確認すべきはそこが「公道」か「私有地」かです。公道であれば、警察が無料で対応してくれる可能性があります。本記事では、警察への正しい通報の仕方から、通報前に準備すべきメモの書き方まで分かりやすく解説します。
どこに連絡すべき? 3秒判定チャート
Q. 車はどこに停まっていますか?
A. 公道(道路・歩道)にある
- 通行の邪魔、事故が起きそう ⇒ 【110番】へ
- 邪魔ではないが数日間放置されている ⇒ 【最寄りの警察署】へ
B. 私有地(アパート・店舗・自宅)にある
- まず事件性がないか確認してもらう ⇒ 【最寄りの警察署】へ
- 警察に「民事不介入」と言われた ⇒ 【放置自動車110番(当社)】へ
C. 公道か私有地か判断がつかない
- 現場を確認してもらう ⇒ 【最寄りの警察署】へ相談
STEP 1:まずは放置されている場所が「公道」か確認する
公道・私有地の見分け方チェック
道路の種類によって、警察がどこまで踏み込んで対応できるかが決まります。まずは以下の区分を確認しましょう。
- 公道: 国道、都道、市道、歩道、ガードレールの内側など。
- 私有地: アパートの敷地、店舗の駐車場、個人の庭など。
【注意】こんな場所は「私道」や「私有地」の可能性があります
見た目は普通の道路に見えても、実は「私有地」として扱われ、警察がすぐに動けないケースがあります。
- アパート・マンション前の接道: 公道ではなく、建物の敷地(私道)であるケース。
- 店舗の軒先: 歩道のように見えても、店舗の敷地内に車体が入っているケース。
「私道」や「境界線」が不明な場合はどうする?
「ここが公道か私有地か、自分では判断がつかない」という場合でも、まずは警察に相談・現地確認を依頼して問題ありません。
警察が現場を確認した結果、「ここは私有地なので民事不介入です」と判断された場合は、土地の所有者や管理者が対応を検討することになります。
STEP 2:警察のどこに電話すべき?(110番・#9110・警察署)
「放置車両くらいで110番してもいいの?」と迷われる方は多いですが、状況によっては110番が適切な場合もあります。以下の基準で使い分けてください。
急ぐ場合は「110番」
迷わず110番して良いケース:
- 交通の危険がある: 道幅を塞いでいて他の車が通れない、見通しが悪く事故が起きそう。
- 事件の気配がある: ガラスが割れている、車内が荒らされている、血痕が見える、異臭がする。
※「今すぐ対応が必要な危険・不審な状況」なら、ためらわず110番でOKです。
急がない場合は「最寄りの警察署」
警察署へ直接電話するケース:
- 生活に支障がある: 通行はできるが、数日間停まったままで不気味。近隣住民が困っている。
- 確認がしたい: 盗難車かどうか調べてほしい。
※「〇〇警察署(お住まいの地域)」で検索し、代表電話から「交通課」または「地域課」に繋いでもらいましょう。
【追加ヒント】警察相談専用電話「#9110」とは?
「事件ではないけれど、警察にアドバイスをもらいたい」という時のための全国共通ダイヤルです。
110番をふさぐことなく、専門の相談員に状況を説明して、適切な対処法(担当部署や役所の窓口など)を教えてもらうことができます。
※受付時間は原則として平日の日中(夜間・休日は24時間受付の県もあります)となります。
参照元:警視庁「こんなときこそ110番」
STEP 3:通報をスムーズに進めるための「事前準備」
警察に電話する前に!確認しておきたい5つの項目
警察に電話をかけると、必ず以下の内容を聞かれます。あらかじめメモを用意しておくと、やり取りが非常にスムーズです。
- 正確な場所: 住所や目印になる建物、街灯の番号など
- 車両情報: 車種(トヨタのプリウス等)、色、ナンバープレートの内容
- 放置期間: いつから停まっているか(「1週間前から」「昨日から」等)
- 車両の状態: パンクしている、窓が割れている、車内に荷物がある等
- 現在の状況: 通行の邪魔になっている、子供の遊び場になっていて危険等
【便利ツール】通報内容まとめ&読み上げメモ
下の空欄に入力すると、一番下の「電話で話すセリフ」に自動反映されます。
そのまま読み上げるセリフ:
場所は、(場所を入力)です。
車両は、(車両情報を入力)です。
(期間や理由を入力)ので、一度現場の確認に来ていただけますでしょうか?」
注意:放置車両に対して「絶対にやってはいけないこと」
良かれと思ってやった行動が、思わぬトラブルを招くことがあります。以下の2点は特に注意してください。
1. 勝手に車を動かしたり、処分したりする
「邪魔だから少し移動させよう」「ボロボロだから捨てても平気だろう」と判断するのは非常に危険です。
たとえ公道であっても、法律上は他人の財産(所有物)です。勝手に動かして傷をつけたり、処分したりすると、「器物損壊罪」に問われたり、持ち主から損害賠償を請求されるリスクがあります。
2. 車内に触れる・強力な粘着テープで張り紙をする
車内の様子を確認しようとドアノブをガチャガチャしたり、中をのぞき込んだりすると、警察が調査する際に指紋や証拠を乱す「捜査の妨げ」になる場合があります。
また、警告文を貼る際に、強力なガムテープなどを使うと「車体に跡が残った」「塗装が剥げた」と、後から修理代を請求されるといった二次被害も報告されています。
STEP 4:警察に通報した後の流れはどうなる?
通報後、一般的には以下のような手順で調査が進められます。即日撤去されることは稀ですが、着実に手続きが進行します。
現地確認・実況見分
通報を受けた警察官が現場に急行し、車両の状態を確認します。盗難届が出されていないか、車内に事件性を示すものがないかなどを詳しく調べます。
所有者への特定と警告
ナンバープレートや車台番号から所有者を特定します。所有者に対して、警察から「速やかに移動させるように」と電話や書面で強い警告が行われます。
強制撤去・処分
警告に従わない場合や、著しく交通の妨げになっている場合は、道路交通法に基づき警察側でレッカー移動等の対応が行われます。
【重要】 警察が「事件性なし」や「私有地・私道である」と判断した場合、ここから先の対応がストップしてしまうことがあります。その場合は、次の相談先を確認しましょう。
警察への通報に関する「よくある不安と疑問」
放置車両の通報を迷っている方から、よくいただく質問をまとめました。
Q:自分の名前を言わずに、匿名で通報しても大丈夫ですか?
A:はい、匿名での通報も可能です。
電話口で「匿名でお願いします」と伝えれば、あなたの名前が所有者に知られることはありません。ただし、場所の特定が難しい場合などは、警察から詳しく話を聞くために連絡先を求められることがあります。
Q:通報した後、警察が来るまで現場で立ち会う必要はありますか?
A:原則として、立ち会わなくても問題ありません。
場所と状況を正確に伝えていれば、警察は単独で現場確認を行えます。仕事中や外出中の方でも、電話一本で通報を済ませることが可能です。
Q:警察は「私有地」の放置車両を撤去してくれますか?
A:いいえ、原則として撤去はしてくれません。
「民事不介入」という原則があるため、事件性がない限り、私有地内の車両を警察がレッカー移動させることはありません。その場合は、土地の管理者が自費で手続きを行う必要があります。
Q:ナンバープレートがない車でも、警察に連絡した方がいいですか?
A:はい、必ず連絡してください。
ナンバーがない車は、盗難車や犯罪に使われた車両である可能性が高いため、警察が優先的に動いてくれるケースがあります。車体に刻印された「車台番号」から所有者を特定できるため、まずは通報しましょう。
警察が動いてくれない場合の「次の相談先」
警察に連絡しても「事件性がない」「違反ではない」といった理由で対応してもらえないことがあります。その場合は、以下の窓口を確認しましょう。
1. 道路管理者(役所の道路維持課など)へ相談する
公道には警察だけでなく、その道路を管理している「道路管理者」(市区町村の道路維持課や国道事務所など)がいます。
警察が動けなくても対応できるケース:
警察が「事件性や駐禁違反がない」と判断しても、道路管理者がその車両を道路上の「不法占有物(放置ゴミと同じ扱い)」として認定できれば、撤去に向けた手続き(警告書の貼付など)を行ってくれる場合があります。
※お住まいの市区町村役場の「道路管理課」や「道路維持課」へ、「道路に車両が放置されていて困っている」と相談してみてください。
2. 自転車・バイクの場合は「放置自転車コールセンター」へ
車両の種類が自転車や原付バイク(50cc以下)の場合、多くの自治体では専用の「放置自転車コールセンター」や「対策室」が窓口となります。四輪車とは対応部署が異なるため注意が必要です。
【重要】警察に「ここは私有地なので動かせない」と言われたら
放置されている場所がわずかでもアパートの敷地や店舗の駐車場、あるいは私道に入っている場合、警察は「民事不介入」として一切の撤去対応ができません。
⚠️ 絶対にやってはいけないこと
「警察がやらないなら自分で処分しよう」と勝手にレッカー移動や廃棄を行うのは厳禁です。法律上の「自力救済の禁止」に抵触し、後から現れた所有者から高額な損害賠償を請求されるリスクがあります。
警察が動けない「私有地の放置車両」を、
安全・適法に解決する方法はこちら
ⓘ 情報の正確性と公的機関の指針について
放置車両への対応は、道路交通法などの法令に基づき適切に行う必要があります。本ページでは、一般的な通報手順や注意点を解説していますが、実際の運用や判断は各自治体や警察署によって異なる場合があります。
※詳細は上記、管轄の警察署公式サイトなどの公的な案内も併せてご参照ください。