車の所有者ご本人が、認知症、重い病気、意識不明、精神疾患等の影響、障害などにより、廃車について明確な意思表示をすることが難しい場合があります。
廃車手続きでは、「印鑑証明書が取れるかどうか」だけではなく、車検証上の所有者が廃車に同意していることが前提になります。
ビッグエイトでは、このような所有者本人の意思確認が難しい車について、車検証上の所有者名義、車両価値、車検の有無、ご親族の状況などを確認しながら、廃車できる可能性があるかを個別に判断しています。
客観的な資料と車両の状況を確認し、後日トラブルになる可能性をできる限り下げたうえで、困っている方のお役に立てる方法を探します。
このようなご相談が多くあります
次のような場合には、通常の廃車手続きでは進められないことがあります。
- 車の所有者が認知症で、廃車について本人の意思確認ができない
- 所有者が入院中・施設入所中で、手続きの説明や署名が難しい
- 所有者が意識不明、寝たきり、重い病気などで意思表示ができない
- 家族が車を処分したいが、所有者本人の印鑑証明書が用意できない
- 親族間で車の処分について意見が分かれている
- 車に価値が残っている可能性があり、勝手に処分してよいか不安がある
- 車検が残っているため、すぐに廃車してよいか判断に迷っている
印鑑証明書があっても、本人の同意確認が問題になることがあります
廃車手続きでは、所有者本人の印鑑証明書、実印を押した委任状、譲渡証明書などが必要になることがあります。
しかし、所有者本人が認知症や重い病気などで意思表示できない状態の場合、たとえ印鑑証明書が用意できたとしても、それだけで安全に手続きを進められるとは限りません。
重要なのは、次の点です。
- 本人が廃車に同意していると言えるか
- ご家族やご親族が本人の車を処分する立場にあるか
- 車に財産的価値が残っていないか
- 車検が残っているか、すでに切れているか
- 現在も使用されている形跡があるか
- 他の親族・関係者との間で争いがないか
- 後日、「勝手に処分された」と言われる可能性がないか
特に、車両に一定の価値が残っている場合には、単なる廃車ではなく、本人の財産を処分する行為に近くなります。
そのため、親族だからといって、必ず自由に処分できるわけではありません。
ビッグエイトが重視する5つの確認
所有者本人の意思確認が難しい車について、当社では主に次の5点を確認します。
1. 診断書などによる本人状態の確認
所有者本人が認知症、重い病気、意識不明、精神疾患等の影響、障害などにより、廃車について意思表示することが難しい場合には、本人の現在の状態が分かる医師の診断書などを確認させていただく場合があります。
2. 親族代表者の覚書と、親族間の確認
所有者本人の意思確認が難しい場合には、当社では、車両の状態や車両価値だけでなく、ご家族・ご親族の状況も確認します。
これは、当社がご家族の言い分だけを信じて車を処分するためではありません。
所有者本人から直接意思確認ができない以上、その車を引取・解体することについて、親族間で大きな争いがないか、後日別の親族や関係者から異議が出る可能性が高くないかを確認する必要があるためです。
そのため、親族の代表としてご依頼いただく場合には、ご依頼者様に覚書をご記入いただくことがあります。
覚書では、主に次のような内容を確認します。
- ご依頼者様が、車両の引取・解体を依頼する立場にあること
- 車両および車内の荷物の処分について、ご依頼者様が責任をもって対応すること
- 後日、親族や関係者から問い合わせ・異議・請求等があった場合には、ご依頼者様が責任をもって対応すること
- 当社および撤去・引取・解体に関わる関連業者に対して、不当な責任追及をしないこと
特に、親族間で車の処分について意見が分かれている場合や、依頼者が所有者本人の配偶者・子などの近い親族ではない場合には、なぜその方が車両の廃車・引取を依頼する立場にあるのかを詳しく確認します。
親族間で処分について意見が分かれている場合には、まずはご家族・ご親族の間で十分に話し合っていただく必要があります。
当社が親族間の意見のどちらか一方を選んで、廃車や解体を進めることはできません。
ただし、駐車場の明渡し、施設・住宅の整理、防犯上の問題などにより、どうしても車をその場所から移動する必要がある場合には、地域や車両状態にもよりますが、ご依頼者様の責任において、当社が一定期間車両を保管する形で対応できる場合があります。
この場合でも、直ちに解体処分を行うのではなく、車両価値、保管状況、親族間の関係、後日異議が出る可能性などを確認したうえで、対応可能かどうかを判断します。
また、所有者本人について成年後見人・保佐人・補助人などが選任されている場合には、原則として、その方からのご依頼、またはその方の関与・確認を前提に対応を検討します。
特に保佐人・補助人の場合は、家庭裁判所の審判によって代理権や同意権の範囲が異なるため、廃車・引取・解体について権限があるかを確認する必要があります。
ご依頼者様が親族側の窓口として責任をもって対応することを確認し、当社および関係業者のリスクを減らすための資料です。
また、覚書は、当該車両を引取・解体することについて、当社の理念や実務上の判断に照らして、道理のある対応といえるかを確認するための資料でもあります。
- ご依頼者様がどのような事情で困っているのか
- 車両が現在どのような状態にあり、車両に財産的価値が残っているのか
- 所有者本人や親族との関係で後日の問題が生じにくい状況か
といった点を確認します。
そのうえで、当社としても、陸運局での手続きや社会的な説明可能性を踏まえ、通常の印鑑証明書が取得できない場合でも対応方針を整理できるかを検討します。
覚書の提出だけで、必ず廃車や解体ができるわけではありません。
車検証上の所有者・使用者、車両価値、車の状態、保管状況、親族間の関係、成年後見人等の有無などを確認したうえで、対応可能かどうかを判断します。
3. 査定書による車両価値の確認
所有者本人の意思確認が難しい車では、その車にどの程度の財産的価値があるかを確認することが重要です。
車両に一定の価値が残っている場合、単なる廃車処分ではなく、本人の財産を売却・処分する意味合いが強くなります。
たとえば、比較的新しい車、人気車種、高年式車、走行距離が少ない車、中古車として売却価値がある車、輸出や部品取りで価値が残る車、車検が長く残っている車などは注意が必要です。
このような場合には、所有者本人の明確な同意が確認できないまま、ご家族の判断だけで進めることは難しくなります。
当社で査定金額の目安を確認したうえで、親族間での確認や、成年後見人・弁護士・司法書士などの専門家への相談をおすすめすることがあります。
一方で、年式が古い車、故障車、不動車、長期放置車などで査定金額が低い、または価値がほとんどないと判断できる場合には、財産の売却というより、管理上不要となった車両の廃車処分として検討しやすくなります。
そのため当社では、車両の査定を行い、査定金額を確認したうえで対応可否を判断します。
査定書は、後日「価値ある車を勝手に処分した」と言われるリスクを下げるためにも重要な資料になります。
また、当該車両を引取・解体することについて、当社として道理のある対応といえるかを確認するための資料としても扱います。
なお、査定金額が低い、または価値がほとんどない車であっても、所有者本人名義の車であることに変わりはないため、査定書だけでなく、車検証情報、本人の状況、ご依頼者様の立場、親族間の関係、車両の保管状況なども含めて総合的に判断します。
4. 車検の有無
車検が残っているかどうかは、その車が現在も使用されている可能性を判断するための重要な確認材料になります。
ご依頼の時点で車検がすでに切れている場合、その車は少なくとも公道を走行できる状態ではありません。
さらに、長期間動かしていない、バッテリーが上がっている、タイヤが劣化している、故障している等の場合には、所有者本人が現在も日常的に使用している車、今後も乗り続ける予定の車とは考えにくくなります。
「車検が切れている」という事実だけで廃車できるわけではありませんが、その他の事情も考慮した上で、当社で対応できるかどうかを個別に判断します。
一方で、車検が残っている車については、まだ使用できる車両である可能性があります。
この場合、当社ではすぐに解体処分を進めるのではなく、必要に応じて車検満了まで、または一定期間、車両を保管し、所有者本人や関係者から使用・返還等の申し出がないかを確認する場合があります。
これは、ご家族やご親族からの依頼をそのまま受けて廃車するのではなく、当社としても客観的な状況を確認し、後日トラブルになる可能性をできる限り下げるためです。
5. 依頼者様側で確認いただきたいこと
印鑑証明書が出せない車でも、状況を確認することで対応方針が見える場合があります。
ご相談の際には、まず分かる範囲で次の内容をお知らせください。
- 車検証上の所有者名義
- 車を主に使用していた方
- ご相談者様と所有者本人との関係
- 所有者本人の現在の状態
- 診断書など、本人の状態が分かる資料の有無
- 印鑑証明書が取得できるかどうか
- 実印・委任状の用意ができるかどうか
- 成年後見人・保佐人・補助人などが選任されているかどうか
- 車検が残っているか、すでに切れているか
- 車の保管場所
- 車両の状態
- 親族間で反対している方がいるかどうか
車検証の写真、車両全体の写真、ナンバープレート、車内・外装の状態が分かる写真があると、より具体的に確認しやすくなります。
また、次のような場合には、当社が直ちに廃車・解体を進めるのではなく、まず依頼者様側で確認・調整をお願いすることがあります。
- 親族間で車の処分について意見が分かれている
- 所有者本人の配偶者・子など、より近い親族の意向が確認できていない
- 成年後見人・保佐人・補助人などが選任されているにもかかわらず、その方の関与・確認が取れていない
- ローン会社・リース会社・販売店など、車検証上の所有者への確認が済んでいない
- 車両に一定の価値があり、親族間での確認や専門家確認が必要と考えられる
このような場合は、依頼者様側で必要な確認をしていただいたうえで、改めて対応可能かどうかを検討します。
特に、親族間で車の処分について意見が分かれている場合には、まずはご家族・ご親族の間で十分に話し合っていただく必要があります。
当社が親族間の意見のどちらか一方を選んで、廃車や解体を進めることはできません。
ただし、駐車場の明渡し、施設・住宅の整理、防犯上の問題などにより、どうしても車をその場所から移動する必要がある場合には、地域や車両状態にもよりますが、ご依頼者様の責任において、当社が一定期間車両を保管する形で対応できる場合があります。
この場合でも、直ちに解体処分を行うのではなく、車両価値、保管状況、親族間の関係、後日異議が出る可能性などを確認したうえで、対応可能かどうかを判断します。
廃車・解体を進めることが難しいケース
次のような場合には、印鑑証明書の有無以前に、当社として廃車・解体を進めることが難しくなります。
- 所有者本人が現在も車を使用している形跡がある
- 車内の荷物の出入り、駐車位置の変化、タイヤ位置の変化など、使用中と考えられる事情がある
- 所有者本人が廃車や処分に明確に反対している
- 親族間で明確に争いになっており、当社が一方の意向だけで処分することになる
- 車両に高い価値が残っており、本人の財産を処分する意味合いが強い
- 車が事件や犯罪に関係している可能性がある
- 当社として、車両を引取・解体することについて道理のある対応と判断できない
このような場合、当社が無理に廃車や解体を進めることはありません。
必要に応じて、親族間での話し合い、成年後見人等への確認、弁護士・司法書士などの専門家への相談をお願いすることがあります。
ビッグエイトの基本的な考え方
所有者本人の意思確認が難しい車の廃車は、通常の廃車手続きよりも慎重な判断が必要です。
当社にとっても、すべてのケースが完全にリスクのない案件になるわけではありません。
しかし、認知症、重い病気、意識不明、精神疾患等の影響、障害などにより、本人の意思確認が難しく、ご家族が車の管理や処分に困っているケースは実際に多くあります。
そのため当社では、「書類がそろわないから一律に対応できません」とするのではなく、車両価値、車検の有無、保管状況、親族関係、診断書、覚書などを確認したうえで、対応できる可能性を個別に検討しています。
もちろん、親族間で意見が分かれている場合、車両に明らかな価値が残っている場合、所有権や使用権に争いがある場合などは、当社だけで廃車を進めることはできません。
一方で、車両価値が低く、車検も切れており、長期間使用されていない車で、ご家族が管理に困っているような場合には、必要な確認を行ったうえで、廃車処分として対応できる可能性があります。
よくある質問
認知症の親の車を家族が廃車できますか?
状況によります。車検証上の所有者が親御様本人で、本人が廃車について理解・同意できる状態であれば、通常の手続きに近い形で進められる可能性があります。
一方で、本人の意思確認が難しい場合には、ご家族であってもすぐに廃車できるとは限りません。車両価値、車検の有無、親族間の意見、成年後見人の有無などを確認する必要があります。
印鑑証明書が取れれば廃車できますか?
印鑑証明書が取得できることと、本人が廃車に同意していることは別の問題です。
所有者本人が意思表示できない状態である場合、印鑑証明書や実印があっても、それだけで安全に手続きを進められるとは限りません。本人の状態、ご家族の関係、車両価値、車検の有無などを含めて確認する必要があります。
診断書があれば廃車できますか?
診断書は、所有者本人の現在の状態を確認するための重要な資料です。ただし、診断書があるだけで必ず廃車できるわけではありません。
車両価値、車検の有無、親族間の意見、成年後見人の有無、所有権の状態などを総合的に確認したうえで、対応可否を判断します。
本人が意思確認できない場合、家族の覚書だけで廃車できますか?
覚書は、ご依頼者様の立場や責任を確認するための資料ですが、覚書だけで必ず廃車できるわけではありません。
車検証、診断書、査定金額、車検の有無、親族間の意見、成年後見人等の有無などを確認したうえで、対応可否を判断します。
査定金額が0円なら廃車できますか?
査定金額が0円、または価値がほとんどない車であれば、財産の売却というより、管理上不要となった車両の廃車処分として検討しやすくなります。
ただし、所有者本人名義の車であることに変わりはありません。そのため、本人の状態、親族関係、車検の有無、所有者名義などの確認は必要です。
車検が切れていれば廃車できますか?
車検が切れている車は、公道を走ることができないため、現在も日常的に使用されている車とは考えにくくなります。
特に、長期間動かしていない車、故障車、不動車で、査定金額も低い場合には、廃車処分として検討しやすくなります。
ただし、車検が切れているだけで必ず廃車できるわけではありません。所有者本人の状態、親族関係、車両価値などを確認したうえで判断します。
車検が残っている場合はどうなりますか?
車検が残っている車は、まだ使用できる可能性がある車両です。
そのため、所有者本人の意思確認が難しい場合には、すぐに解体処分せず、必要に応じて車検満了まで当社で保管することがあります。
車検満了まで保管することで、所有者本人や関係者から使用・返還等の申し出がないかを確認し、後日トラブルになる可能性を下げることができます。
成年後見人・保佐人・補助人がいる場合はどうなりますか?
成年後見人・保佐人・補助人などが選任されている場合には、原則として、その方からのご依頼、またはその方の関与・確認を前提に対応を検討します。
特に保佐人・補助人の場合は、代理権や同意権の範囲が異なるため、廃車・引取・解体について権限があるかを確認する必要があります。
親族の一人が反対している場合でも廃車できますか?
親族間で意見が分かれている場合には、当社だけで廃車を進めることは難しい場合があります。
特に、車に価値が残っている場合や、後日トラブルになる可能性がある場合には、先に親族間で方針を確認するか、専門家に相談していただくことをおすすめします。
認知症・病気・障害で本人の意思確認が難しい車もご相談ください
認知症、重い病気、意識不明、障害、精神疾患等の影響により、所有者本人の意思確認が難しい車の廃車は、通常の廃車手続きよりも慎重な確認が必要です。
「印鑑証明書が出せない」だけでなく、本人の同意、車両価値、車検の有無、親族間の意見、成年後見人の有無などを整理する必要があります。
ビッグエイトでは、車検証や車両状態を確認しながら、廃車できる可能性があるか、買取・保管・専門家確認が必要かを個別に判断しています。
すべてのケースに対応できるわけではありませんが、書類がそろわないからといって、最初からあきらめる必要はありません。
まずは、車検証と車両写真をご用意のうえ、分かる範囲でご相談ください。
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